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寿司激戦区の恵比寿で最注目!カウンター13席の高級店『若槻』は若者にチャンスを与えたい!

左:「鮨 竹半 若槻」店主・若槻 剛史さん

本格的な江戸前鮨が楽しめる『鮨竹半 若槻』と、20代の子でもカジュアルに鮨を楽しめる『KARUME』の2店を恵比寿で展開する若槻さん。16歳から鮨の世界に入った叩き上げの寿司職人です。

現在8名のスタッフさんが在籍していますが、東京すしアカデミーからも2名の卒業生が働いています。2人はお店や親方である若槻さんをどのように思っているのか?現在どんな仕事をしているのか?お話を聞きに行きました。

お世話になった先代の店を引き継いだ

お世話になった先代の店を引き継いだ

左:高見駿介さん(寿司シェフコース卒)
右:鈴木裕子さん(集中特訓コース卒)

編集部:お店のWEBサイトを拝見しました。若槻さんは先代のお父様からお店を受け継いで二代目として『鮨竹半』を経営をされているんですね。

若槻さん:いえ。先代というのは血の繋がりは無いんです。自分は島根出身で16歳から料理の世界に入って和食と寿司をやっていました。東京に出てきたのは26歳のときで、その時に最初にお世話になったのが『鮨竹半』の先代の親方だったんです。

『鮨竹半』が恵比寿に開店したのは平成7年で、自分は平成 14 に入社しました。先代には息子さんがいらっしゃらなかったのと、平成 18 年にお亡くなりになられたんですね。

その後、女将さんと2人でやってたんですが、先代は『鮨竹半』の名前を残していきたいと常々話をされてて、自分もとてもお世話になったので会社ごと引き継がせて頂きました。

会社名を改めた際に『鮨竹半 若槻』と店名を変えて、自分のこだわりも入れながら今に至ります。

編集部:先代から引き継いだ一番大きな文化やこだわりってどんなことですか?

若槻さん:やっぱり江戸前のベースになる部分ですね。玉子焼きだったり、かんぴょうだったり、おぼろっていうのは先代のときから変えていません。自分もそこは納得してるんで、変えずにやってますね。あと、お客さんに支えられているっていうのは大きいですね。

編集部:若槻さんが新しく加えた取り組みにはどんなことがありますか?

若槻さん:お寿司屋さんは今どこも価格が上がってて、若い人が入りづらいだろうなと感じていました。20代の子でもちょっと背伸びしたら入れるようなお店を作りたくて、少しカジュアルな『KARUME』っていうスタイルのお店を始めたのが新しい取り組みです。

編集部:お寿司の世界を目指そうと思ったきっかけを教えて下さい。

若槻さん:16歳の時に食べに行った寿司屋の大将が本当にカッコよくてそれがきっかけでした。その時は寿司屋になろうと強く思っていたわけではないんですが。

島根でやってた時は田舎のお寿司なんでゆるい感じで。でも、もうちょっと突き詰めたいなって思うようになって、江戸前寿司ってなんなんだろうって調べた時に初めてルーツは東京なんだって知って上京しました。

寿司職人として本気でやろうと思ったのは東京に来てからです。来た時は一から叩き直されてそれが逆に自分には刺激になって、やってやろうって強い気持ちになってそこから楽しくなってきましたね。

編集部:やっぱりお寿司屋さんには修行が大変みたいなイメージがあるのですが苦労したことを教えて下さい。

若槻さん:いや~良く泣いてましたね(笑)悔しくて何回も泣いてました。自分の未熟さに対して。周りのレベルが凄く高くて、同じ年代の子でももっとできる子っていうのは本当にいっぱいいて、そんな中で今まで自分は何をやってたんだろうって凄く悔しい思いをしましたね。

編集部:『鮨竹半 若槻』には東京すしアカデミーの卒業生が2名働かれていますが、寿司職人見習いとしてのスタート位置の技術レベルとしてはどんな評価ですか?

若槻さん:すしアカデミーのお名前を最初に聞いた時に職人の仲間内では2ヶ月とか1年で育てるってどうなんだろうってのはあったんだけど、高見くんとか、鈴木さんとか入ってくれてベースになる部分はしっかりしているなという印象です。

もちろん技術はまだこれから教えていかなければならない部分はあるんですけど、高見くんなんかは接客もきちんとした対応で、気持ちの部分でもいい子だなと思いました。

編集部:『鮨竹半 若槻』の企業理念や、いつも従業員のみなさんに伝えていることを教えて下さい。

若槻さん:うちで大事にしているのは『驚きと感動』です。基本の江戸前寿司のベースは守りながら、寿司の中に「わっ!」ってなるような驚きや感動がどこかに隠されているそんなお店を目指したい。それが自分もやっていて楽しい部分だし、いつもみんなに伝えていることですね。

あと、寿司をベースに地方とか世界をつなぐような仕事ができたら楽しいだろうなって思っています。寿司は日本を代表する食文化だし、江戸前の本場は東京です。

若い子たちにはしっかりと技術を磨いてもらって、寿司の文化を地方や海外へ向けて発信していってもらいたいし、支援をしたいと考えています。

編集部:『鮨竹半 若槻』を代表するメニューを教えて下さい。

若槻さん:『鮨竹半 若槻』の方ですと、ちょうど最近始めたばかりで自分が気に入っているのがトロタクの握りの上にホースラディッシュをすりおろして載せたお寿司で、これは他は多分やってないんじゃないかな。

あとは最後の手こね寿司っていう手渡しで参加型で作るお寿司がありまして、炙りたての海苔をお客さんに手を差し伸べてもらた上に乗せて、そこにシャリや具材を乗せてご自分で巻いて仕上げてもらって食べていただきます。

先代が見たら何やってんだって怒るかもしれないですけど(笑)それも『驚きと感動』なんだと思っています。カウンターでしか出来ないことですし、できたてを食べていただきたいという思いもあります。

編集部:若槻さんは普段どうやって新しい情報を仕入れたり勉強したりしているんですか?

若槻さん:やっぱり外に食事に行きますし、お寿司屋さん同士で情報交換をします。そんな中で一回ためておいて、タイミングを見て小出しにしていくっていう感覚ですかね。常にそんなことばかり考えてますね(笑)頭から離れないです。

編集部:今スタッフさんは何名くらいいらっしゃるんですか?

若槻さん:自分含めて板前は今8人です。他のお店からするとよくそれだけいるねっておっしゃっていただけるんですけど、彼らにはもっとチャンスを与えていきたいなと思っているので新人を入れることで盛り上げていきたいです。

編集部:何歳くらいのスタッフさんが多いんですか?

若槻さん:自分が40歳で、もうひとり40歳がいて、その下に30歳、その下は27、26、25歳ときて、高見くんが22歳で最年少ですね。

編集部:どんな方に入っていただきたいと思いますか?

若槻さん:不器用でも良いので気持ちのある子がいいですね。そういう子の方が長く続けられると思うので。うちにいる子達はみんなそういう子ですね。

編集部:スタッフさんたちは仕事以外でご飯にったり遊びに行ったりっていうのはよくあるんですか?

若槻さん:はい。若い子同士ではよく行ってるみたいですね。あとは、会社でも年に一回社員旅行に行ってて、今年は田植えに行きましたね。

編集部:田植えですか!

若槻さん:福島のお米を使ってるんですけど、作ってくれてる農家さんの所に行って田植えをやってきました。年に数回みんなで集まれる時間を作るっていうのはありますね。

3日目に見えないでしょ?落ち着き方が

3日目に見えないでしょ?落ち着き方が
編集部:鈴木さんよろしくお願いいたします。鈴木さんはすしアカデミーの2ヶ月コースの卒業生でいらっしゃるんですね?

鈴木さん:はい。そうです。

編集部:『鮨竹半 若槻』はどのように見つけられたんですか?

鈴木さん:学校の教務の方に相談にのっていただきまして、こういう雰囲気のお店で、こういうことしたいって言ったらいくつか候補を出してくれてその中のひとつでした。

編集部:具体的にこんなお店に入りたいというイメージがあったんですね。ちなみにどんなお店を志望されたんですか?

鈴木さん:私の実家が寿司屋をやっていまして、そこを継ごうと思って勉強をしているんですけど、実家がそんなに大きなお店ではないので、チェーン店系のお店ですとか、客席の多い大きいお店ではなくて、手の届く距離でお客様一人ひとりを大切にできるような規模のお店でご相談をさせていだきました。

編集部:ご実家を継ぐためにアカデミーを受講されて今に至るんですね。その前は何をされてたんですか?

鈴木さん:食品メーカーで12年働いてまして、営業をやったりとか、マーケティングをやったりとか商品企画なんかもやらせていただきました。

編集部:いつかはお店を継ごうっていう思いはずっとあったんですか?

鈴木さん:兄がいまして、兄がお店を継ぐものと思ってたんですね。でも個人的にもずっと商売したいなっていうのはあったので実家を継がないとしてもなにか自分で店をやりたいっていう思いはありました。

ところが兄が店を継がないということで、であれば、せっかく実家のお店があるので継承していきたいなと思って。決めたのはここ1、2年の話ですね。

編集部:アカデミーの授業で思い出深い授業があれば教えて下さい。

鈴木さん:なんだろう?怒涛のように過ぎていったので(笑)

編集部:2ヶ月のコースですもんね(笑)あっという間でしたよね。

鈴木さん:握りのテストがありまして、受からないと卒業できないのでそれを毎日放課後に残ってみんなで練習したのは思い出に残ってますね。学校に入るまでお寿司なんて握ったことないし、お魚さばいたことも無かったので最初は難しかったです。

編集部:アカデミーで学んだことはこちらでのお仕事に活きてるかなっていう感覚はありますか?

鈴木さん:(若槻さんをちらっと見ながら)活きてると思います…(笑)

若槻さん:活きてますよ。

編集部:ありがとうございます(笑)言わせたみたいになってすみません。

一同:笑

鈴木さん:私は本当にズブの素人の状態から学校に入ったので、今も勉強中ですけど繋がっていると思います。

編集部:鈴木さんは今はどんなお仕事がメインなんですか?

鈴木さん:お店が始まる前の仕込みのお手伝いと、お店が始まってからは裏方で仕事をさせてもらってます。教わりながらですが貝をさばいたり、魚をさばいたりさせて頂いてます。

編集部:魚をさばいたりも任せていただけるんですね。

若槻さん:丁寧な仕事なので安心して任せられますよ。

鈴木さん:もっとスピードをつけなくちゃいけないんですけど…(笑)

編集部:ご実家帰られたら経営もされるわけですよね?経営者としてこれからもっと身につけなきゃなって思っていることってありますか?

鈴木さん:やっぱりコスト管理ですかね。今は全部父がやっているので把握しきれてないですけど。経営ってなるとやっぱりサラリーマンとは考え方が全然違ってくると思うので。

編集部:これから一緒に働く同僚を募集するのですが、どんな人に来てほしいですか?

鈴木さん:私がそんなこと答えていいんですかね(笑)でもすごく親方が親切に教えてくださるのでやる気のある人にはすごくやりがいのある環境だと思いますよ。

編集部:鈴木さんは今は働き始めてどれくらいですか?

鈴木さん:3日目です。

若槻さん:3日目に見えないでしょ?落ち着き方が(笑)

一同:笑

一年目にしてはかなり頂いているなと思います

一年目にしてはかなり頂いているなと思います
編集部:高見さんは寿司シェフコースの最後の15期の卒業生なんですね。今はおいくつでいらっしゃるんですか?

高見さん:今年で22歳になります。

編集部:若いスタッフさんが多いと聞きました。

高見さん:僕を含めて20代のスタッフが5人います。

編集部:同僚の方とはお仕事以外でも遊んだり、勉強したりっていうことはあるんですか?

高見さん:土曜日とか、仕事が終わった後とか一緒に練習したり、練習自体は毎日やるんですが、あと、寮で一緒に生活しているので話は聞きやすいですね。

編集部:寮はお家賃がかかるんですか?

高見さん:はい。光熱費とかお家賃とか込みになってます。恵比寿なんてなかなか住めないので寮があることは大きいです。(※寮はお店の目の前にあります。)

編集部:先輩は厳しいですか?

高見さん:自分が働き始めて一番最初の店なので比較っていうのはできないんですが、しっかり注意もしてくださるし、すごく優しく教えてくださってるっていうのは感じますね。

編集部:高見さんが寿司職人を目指そうと思ったきっかけを教えて下さい。

高見さん:鈴木さんと同じで、うちも実家が寿司屋をやってまして、自分が三代目になるんですけど、進路を決める時に、いつも家族が働いている姿をみていたのでいいなと思って、それがきっかけでした。

親も修行で東京に出ていたことがあったのを聞いていたので、江戸前寿司といえば東京ですし、東京に出てなにかしたいなと思った時にすしアカデミーがあったので勉強させてもらって、今はこちらで修行をさせていただいています。

編集部:ご実家はどちらなんですか?

高見さん:実家は新潟です。今は父が経営をしています。

編集部:いずれはご実家を継がれるんですよね?

高見さん:どうでしょう。父からは店がある地域が人口的に厳しい状況のようで、いわゆる限界集落なので、飲食店も殆ど無いようなところで、続いても10年もつかわからないと言われているので、まずは自分が一人前になって、選択肢のひとつとして考えようと思っています。

編集部:新潟のご出身ということですがやっぱりお酒はお好きですか?

高見さん:そうですね…強くはないんですが勉強も兼ねてちょっとずつ飲むようにはしているんですが…まだあんまり美味しくないですね(笑)

編集部:寿司職人としてはお酒の勉強も重要だと思いますか?

高見さん:そうですね。すしアカデミーの同期でも利き酒師の資格をとった方がいて、そういう人とご飯を食べに行って話とか聞くととすごく勉強になるし面白いですよね。実際働いてみて、お酒を楽しみにされているお客さんもいるので今後も勉強していきたいなって思います。

編集部:現在、こちらに就職されて半年ということですがどんなお仕事をされてるんですか?

高見さん:朝は仕込みで、最近はアジですとか、貝をさばいたり、あとはシャリ切りをやらせてもらっています。それから、今はまだ練習段階なんですけど玉子焼きを見ていただいたり。

営業中はホールもやりますし、焼き物をやったり、シフトによって色々なポジションをやらせていただいています。

編集部:高見さんは普段他のお寿司屋さんに食べに行ったりとかはされるんですか?

高見さん:月に一回はなるべく、行きたいところを見つけて行くようにしてます。すしアカデミーの在学中には時間がある時に石川とか、千葉とかのお店にも行ったことがありました。

編集部:それは高級店ですか?

高見さん:そうですね。3ヶ月前から予約とって3万円のお寿司を食べに行きました。色々食べに行くんですけど実際食べに行くと勉強になるし、行くなら高級なところに行こうかなというのはあります。

編集部:どういったところを注目して見られてますか?

高見さん:味はもちろんなんですが、シャリの硬さとか、酢だったり、魚とかもそうなんですけど、美味しいものが出てくるのはある意味当たり前というか、それなりのお金を払っているので。

それぞれの店に個性があってそれぞれ美味しと思うんですけど、お店の雰囲気とか、大将の作りたい空間が何なのかとか、どんなお客さんが来てるかとか、店ごとにぜんぜん違うんで、立地もそうですけど、そういうところを見るととても勉強になります。

編集部:お給料はこの半年で上昇しましたか?

高見さん:はい。最初は研修期間だったのでそこからは上がったんですけど、正直、一年目にしてはかなり頂いているなと思います。休みも年104日あって、実質週休2日あるので条件はかなり良いのかなと思います。

編集部:ゴールデンウィーク、夏季休暇、年末年始とちゃんとお休みが取れるんですよね。

高見さん:はい。あと、シフト制なので平日休みが取れるのが良いです。お寿司屋さんて日曜休みのお店が多いので、日曜休みのお店で働いていると勉強にいけなくなってしまうので。

編集後記

編集後記
先代から受け継いだ恵比寿の寿司屋『鮨竹半 若槻』。店主である若槻さんは守るべき文化は守りつつ新しいことにも積極的に取り組んでいる。ご自身が先代から受けた恩をお弟子さんたちに返そうとしているのか、人材育成には非常に力を注いでいるようです。

とにかく若い子たちにチャンスを与えたいんだと語る若槻さん。頑張り次第では地方や海外への出店も夢ではありません。面倒見のいい親方の元で経験を積みながら一流の寿司職人を目指しませんか?

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